「新宗教ビジネス」島田祐巳著について 最近新興宗教が話題なので読んでみました。

 皆さん、こんにちは。少し落ち着きましたが、この間までのテレビの話題と言えば、清水富美加さんの幸福の科学への出家問題でした。今をときめく若手女優さんが、新興宗教への入信を明言することに私を含めて驚いた方も多いと思います。

 テレビでは、事務所のやめ方についての言及が多い印象でしたが、私が気になったのは幸福の科学を含めた新興宗教のあり方についてでした。

 

 そもそも、新興宗教の定義とは何でしょうか。江戸時代以降に出来た宗教を新興宗教と言う説や、古くても出来て百年程の宗教のことを言ったり、所説あるようです。

 基本的に新しい宗教のことを言うようですが、私たちが使う「新興」という言葉は決して新しいからという意味だけではないでしょう。そこには「新興勢力」等に使われるような、いかがわしさ、怪しさ、という意味も込められているように思います。

 

 

 私自身、新興宗教とかかわりのない人生を送ってきましたが、新興宗教はどこか怪しく、いかがわしいものだというイメージがあります。しかし、果たして新興宗教の何が怪しいのか、怪しくないのか、良いのか、悪いのかということはわかりません。わからないまま批判するのも気持ち悪いので、納得するためにも、本を読んでみようと思いました。

 

 今回読む本は、

 新宗教ビジネス」島田祐巳です。

 

 

 島田祐巳さんと言えば、オウム真理教を擁護して、マスコミにバッシングされたので有名な宗教学者です。

 このエピソードからもわかるように、著者は新興宗教に対してフラットな目線を持つように心がけているように見えて、結局新興宗教の肩を持ってしまう方のように思います。

 

 この本では、新興宗教のビジネスモデルを紹介しています。

 いわゆる寄付で資金を集める方法や、会報を売ることで資金を集めるなど、他にも様々なモデルが紹介されていました。実際の例では4日間で355億円集めた教団の話なども書かれていました。

 資金を集めてその後がどうするのかというのが気になりますが、ほとんどの宗教団体ではシンボルとなる施設等に多く注がれるようです。

 また、施設等に回すお金も限られてくるので、その場合は資金が余ってきます。資金を余らせないで上手に運営する教団もあるようですが、そうでない教団の場合は、どうしてもその教団のトップや幹部にお金が回るようになるようです。

 私達が怪しさ、いかがわしさを感じるのはやはりこの資金の問題も大きいと思います。

 そもそも、宗教家に求められるステレオタイプは清貧だと思います。宗教法人もそのような観点から、税での優遇が認められています。

 しかし、新興宗教の多くは、膨大な資金を抱えているという現実があるので、どうしても私達のイメージからずれて、それが怪しさを呼ぶ1つの要因なのでしょうし、実際褒められたものではないと思います。

 

 では、清貧を思わせる教団は良い教団なのか、または資金の運営を上手に、お金を集めすぎない教団は良い教団なのか。この本ではそこまで言及はされていなかったので、別な本を読んで考えていきたいと思います。

 

 島田さんがまとめのほうに、

「宗教としての安定性、継続性を考えるなら、あまり儲かりすぎるシステムはかえって問題なのである」

 という文を書いていました。

 資金力を感じれば感じるほど、私たちは怪しさ、いかがわしさを感じます。そして、そういった私たちの宗教への思いは、その宗教への安定性、継続性をいつしか不安定なものにするでしょう。まさにその通りだと思います。

 

 以上、「新宗教ビジネス」についてでした。