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kirinji(キリンジ)についての考察 本当は怖い「この部屋に住む人へ」

 皆さん、好きなミュージシャンはいますか。何度でも言います、私はkirinjiが好きです。

 早くも登場二回目のkirinjiですが、決してネタがなくなったわけではありません。

 これからは、kirinjiの好きな曲について定期的にブログにあげていこうと思います。

 

 第一弾は「この部屋に住む人へ」です。

 kirinjiではなくキリンジの時代の曲です。堀込高樹堀込泰行からなる、堀込兄弟時代の歌で、アルバム「7」に収録されています。

 

 タイトル通り、引っ越しの歌です。さらっと言いましたけど、皆さん引っ越しをテーマにした歌って聞いたことあります?

 色々探せば、少しはあるかもしれません。例えば「クレイジーケンバンド」には「お引越し」という歌があります。これも良い歌です。ですが、この歌は失恋、もしくは離婚ゆえの引っ越しを歌っています。引っ越しを引き合いに出して、歌いたいことは男女の別れなんです。

 これに対してkirinjiは一貫してテーマが引っ越しです。なかなか珍しいのではないでしょうか。

 

 一般的に音楽のテーマとして多いのは、恋愛、友情、家族。または、将来や夢というのも多いと思います。これらのテーマの中には、人生で重要な要素だからこそ、万人の共感を呼びやすいというポイントがあると思います。

 共感するということは、「確かにこんなことあるよな」と思わせることだと思います。音楽を通して、自分に重ねる、自分の体験を振り返る。そこに共感が生まれますが、そこでは、あくまで主人公は曲を聴いてる自分です。

 

 kirinjiのこの曲にも、もちろん、自分を重ねる、共感を呼ぶポイントはありますが、それだけではありません。

 まず、基本的に主人公は自分ではありません。この曲に出てくる知らない誰かが主人公です。私達は曲を聴くことによって、この主人公の追体験をするという形をとっています。いわば、小説を読むような感覚でしょうか。

 

 本当に小説という表現がばっちりハマる曲で、歌詞の内容もしっかりとオチが付いています。少し、星新一を連想させるようなオチです。

 

 以下、歌詞の要約です。ネタバレを含みますので、注意してください。

 

 この主人公は、これから引っ越しをします。引っ越しの準備も終わって、この部屋から出るときに、ふと切ない気持ちになってここでの生活を振り返ります。そして、いよいよ出るときに、次の住人がどんな人か気になります。だから手紙を置いてこうとするんですけど、さすがに気味が悪いだろうからやめます。

 

 ここまでが1番の歌詞の要約です。なんとなく気持ちわかりますよね。私も自分が住んでたところの近くを通ると、あの部屋に誰が住んでるのか気になります。

 基本的には自分に重ねつつ、主人公の追体験をするということになります。

 2番の歌詞も基本的には同じですが、いよいよ引っ越し業者の車に乗ってと新しい部屋に向かいます。

 そして大サビに向かいます。

 高速を降りて、新しい部屋についた主人公。疲れて休みながら、この部屋での期待に胸を膨らませます。そのとき、見つけてしまうんです…。

 

 衝撃的な最後の歌詞です…。

 

 「物入れのドアの裏 そっと張り付いていた手紙 気味が悪いけれど」

 

 いやいや、めちゃめちゃ怖いでしょ…。

 

 自分が置いていこうと思ってた手紙。きっと気味が悪いだろうからやめた手紙。新しい部屋にあるんですよ。前の住人が置いていってるんですよ。怖い…。

 

 途中までは、自分と重ねたりしながら、自分が主人公だったりするんですが、いつのまにかこの歌詞に引き込まれて、いつのまにか見知らぬ主人公の追体験をして、最後の最後にこんなオチが用意されていて、初めて聞いたときは驚きでした。しかし、そのままこの曲にハマってしまいました。

 

 

 この曲は、作詞作曲ともに堀込高樹によるものですが、もちろん堀込泰行が手掛けたものにも素晴らしい曲があります。

 なにしろkirinjiにはこれ以外にも、素晴らしい曲がたくさんあるので、またいつか書きたいと思います。

 聞いたことない方は是非聞いてください。kirinji好きな方コメントお待ちしてます。

 

 以上、この部屋に住む人へ でした。